信濃の国からこんにちは このページをアンテナに追加 RSSフィード

三崎隆です。
長野県長野市の信州大学教育学部で『学び合い』(二重括弧の学び合い)を研究しています。
「信濃の国からこんにちは」は私たちの『学び合い』研究室の研究室通信です。
いつでもメールください。メールのやりとりで『学び合い』の考え方を共有しましょう。
メールアドレスは、misakiとshinshu-u.ac.jpを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。
研究室の全体ゼミは参観OKです。
全体ゼミは2019年度から毎週月曜日18:30-19:30に行っています。
詳しくは,私たちの『学び合い』研究室をご覧ください。

2017-02-26   基礎・基本

[][] 08:23    基礎・基本 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    基礎・基本 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

我々は小学校第3学年「ものの重さ」で

 ”重さ”の概念を学びます。”重さ”は物体そのものの量と重力とを明確に分けた概念ではないので,両者を含めて重さと表現しています。それが中学校に進学すると第1学年で”重さ”には重さと質量があることを学びます。前者は重力の大きさ,つまり力の大きさ(単位はN(ニュートン))で後者は物体そのものの量(単位はkg)です。笑い話ですが,持久力を反復の回数で測っているのはヘンです。力なのですから単位はN(ニュートン)でしょう。算数・数学や体育・保健体育のみなさんに大笑いされます。

それが高等学校に進学すると,

 物理で,質量にも相対質量と絶対質量があることを学びます。だんだんわからなくなってきます。最近の高校物理には,静止質量が出ることを知りました。物体が静止しているときの質量です。原子核を議論するときの必須だそうです。物体が静止しているときの質量があるならば,そうでないときの質量があるはずです。そう,静止エネルギーを持って運動を始め,光の速度に近づくと質量が増大するのだそうです。今の高校物理の基礎・基本です。

もう一つ高校物理の基礎・基本を。

 先日,高校に出前授業に行ったときに「安定同位体って何?」と高校生が質問しあっていました。この同位体というのも高校物理の基礎・基本です。同位体は,原子番号が同じで中性子の数が異なるものです。その同位体には安定したものと不安定なものがあり,不安定なものは安定な同位体になるときに放射線を出します。α崩壊とβ崩壊をしながら安定同位体に変わるのです。その期間が半減期と呼ばれる物です。よく知られた不安定な同位体にウランがあります。ウランは安定な同位体に変わるときにα崩壊を8回,β崩壊を6回繰り返して安定同位体になります。高校物理の基礎・基本です。

高校物理の基礎・基本を

 我々はどれだけ知っているでしょうか?「自分は高校で物理を選択しなかったから」と言われそうです。少なくとも我々の世代が勉強していない内容です。そう,今の高校物理の基礎・基本は昔の基礎・基本ではなく,今の基礎・基本です。だから,基礎・基本はその時代を映し出します。新しい事実が発見される度に,基礎・基本が変わっていくのです。基礎・基本の内容を議論しようとなるとなかなか難しい事であることがおわかりいただけることと思います。よく”基礎・基本が大切だ”と言われますが,その”基礎・基本”とは何かを議論しても時代によって異なりますし,変遷があるので堂々巡りで議論は付きません。

5gatu