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上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を務めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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教室『学び合い』フォーラム
第15回(2019年)《海》,《山》は
2018/8/3〜4に福岡県,8/24〜25に長野県でおこないます。
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2018-07-28カメラを止めるな!

[]カメラを止めるな! カメラを止めるな! - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - カメラを止めるな! - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 カメラを止めるな! - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

話題沸騰の映画だが,新潟では今のところ上映予定がない。出張で神奈川に行くので,どこか上映しているシアターはないか?と探したら,川崎にあったので,川崎に宿を取ることにした。そして夜の会を観ることにした。

21:15開始の会だが,広い会場がほぼ埋まっていた。人気は本物だったのだな。東京では予約ができない映画館で上映しているから,なかなか観ることができないとラジオで聞いたが,川崎はネットで予約ができて,確実に席が取れて幸せ。

「何の情報もなく観た方がいい」と伊集院光は言っていたが,その通りで,以下に書くことはこれから観ようとする人は,きっと読まない方が100%楽しめるんだと思う。

映画(本当はテレビ番組)は2回始まる。1本目は普通のゾンビ映画で,唐突に始まり,よくわからないまま終わる。しかし,これも,後から考えると役者の役への入り込み方が前半と後半で全く違っていたりする。何でこうなるのか?というと,それはネタバレで,2本目を観るととてもよくわかる。

ただ1人初めから役に入り込んでいる人は,監督役で,どうして当初から迫真の演技ができているのか?というのも,ネタで,2本目を観ると種明かしになる。カメラが回ると普段の雰囲気から一変する役者が多いのだろうけれど,それは役なのか,本性なのか,どんどんわからなくなってくる。まるで「酒を飲むと本性が出る」というのと同じようだ。

1本目を観ていて,「これは,フィクションを撮っているのか,ノンフィクションとして描いているのか?」というのがわからなかった。「ゾンビ映画を撮っていたら本当のゾンビが出てきた」という設定で,それがノンフィクションなのか,フィクションなのかわからなくなったからだ。

何より切り取られて放り投げられた腕がリアルだったからだ。あれが後から出てくるような首を切り取られた胴体並のリアルさだったら,「あ,これはフィクションを描いているのか」となるが,腕だけがとてもリアルだったから,ちょっと欺された。欺されるとどんどん恐くなる。

出演している役者はほとんど見たことがない人たちで,それでもとても味がある。主役(?)の女性は,初めはわざとらしい演技なのだが,どんどん狂気に満ちてきて,どんどん綺麗に見えてくる。1本目のラストシーンは壮絶だ。

実は3本目もあって,この映画のメイキングがエンドロールの時に流れる。カメラを持って撮している監督役を撮影しているカメラマンを撮している映像だ。映像ドラマを作成した人にはわかる「あるある」だが,カメラに映らないところでは,なにが起こっても関係ないというシーンが撮されている。世界は画角のみであって,そこから切れていれば全く関係ない。転ぼうが,××をしていようが,誰かが怪我をしようが関係ない。これが映画魂だったりする。そんな風景もエンドロール時には見られるから楽しい。

そして,この映画が映しだしている「映画魂」は,何を起こしても映像を撮りきる(実は生放送)というもので,初めはばらばらだった気持ちが,どんな手を使っても番組を完成させようというように一つにまとまり大団円を迎える。このカタルシスはすばらしい。

園子温監督「地獄でなぜ悪い」に通じるよい映画だったし,久しぶりにスカッとした映画だった。この映画は400万円くらいで作られて,その何十倍の収益を上げているそうだ。そりゃそうだ。こんなに面白ければ。しかも宣伝費も口コミだけのようなものだし。

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2018-07-22未来のミライ

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山下達郎主題歌&エンディングテーマということを次男はどこからか聞きつけて,「早く観に行こう,すぐ行こう」とせっつかれたので,公開2日目にカミさんと3人で行くことにした。

公開2日目にしては思ったよりも混んではいなかった。映画が始まると同時に山下達郎の歌が流れてくるのは,いいな〜と思いながら,見始めた。

以下ほとんどネタバレ

「サマーウォーズ」,「バケモノの子」のような感じの映画なのかな?と思って,見始めていると,なんだかそうでもない。何かを倒したり,大きな逆転劇があるのか?というとそうでもない。妹の未来ちゃんが未来から現れて冒険するのか?と思っていたが,そうでもない。

ずーっと見ていてようやくわかった。これはクンちゃんの成長の物語なのだ。親の視点では想像だにできない甘えん坊の4歳児の頭の中を映像化した物語なのだ。だからずーっと見ていくと,自分の息子たちの成長過程と重なってきて,「長男はあの時ああだった」,「次男はこうだった」と思い出してくる。

一番わかりやすいエピソードは,クンちゃんが自転車に乗れるようになるエピソード。うちの次男も「もう自転車なんて練習しなくてもいい。」と言い出したときがあったなと思いだし,それでもなぜか乗れるようになり,休みになると自転車に乗りたがった。

クンちゃんの頭の中では,あんな経験があり,挫折から,自転車に乗ろうという気持ちになり,乗れるようになる。そんなことは全く親にはわからない。想像もできない。いや,親だって子どもの時にそれを経験しているはずなのに,すっかり忘れている。

つまり,この映画は大人がもう忘れてしまった子どもの時の冒険を映像化したものなんだということがわかった。

次男はこの映画をどう観たんだろう?

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2018-07-17ハン・ソロ

[]ハン・ソロ 2018 ハン・ソロ 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - ハン・ソロ 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 ハン・ソロ 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

ユナイテッドシネマで鑑賞。次男がぜひ行きたい,早く行きたいというので,部活動が休みの日に行った。

エピソード1の前の話なんだけれど,話だからか,ほとんどこねくり回していなくて,ストレートなストーリーだ。「フォース」も出てこないし,わかりやすい。きっと続編が作られるだろう。

ハン・ソロの名前の由来が,なるほどと思ったり,家族がいないことで,カイロ・レンとの関係性の伏線があったりと,いろいろ繋がって面白かった。

全編に差別されている者たちの解放が描かれていた。最近見るアメリカ映画のテーマはこれが多いなぁ。ドロイドの解放もテーマにされていて,面白かった。

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2018-07-14焼肉ドラゴン

[]焼肉ドラゴン 2018 焼肉ドラゴン 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 焼肉ドラゴン 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 焼肉ドラゴン 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

真木よう子,井上真央,桜庭ななみの3姉妹なのだが,これほど美人がそろうことがあるのか?と思ってしまい,それぞれがみんなエロい。特に井上真央が,これまでのイメージを払拭する演技で,気が強くて,エロくて,関西弁。新たな境地を作ったと思う。

  • 本当は姉が好きなのに,妹と結婚する
  • 本当は結婚しているのに,他の人と愛し合う
  • 本当は国有地なのに,金を払って土地を買う
  • 本当は韓国人なのに,日本に住むしかない
  • 本当は可愛くてしょうがないのに,いじめられている学校に通わせる
  • 本当は家族といたいのに,北へ行く
  • 本当は日本が憎いのに,受け入れる

社会は様々なところで矛盾や噓を孕んでいるのだが,それを見ないようにしたり,誤魔化しながら生きていくしかないということを露わにしている映画だった。

その中でたくさんの苦労をしてきた父親が最後にとつとつと自分の人生を語る。語れないほどの凄惨な経験をしていたが,とても穏やかで,優しく,とても強い。妻や子や親戚への愛情が強く,とても美しい父親だと思った。

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2018-06-26万引き家族

[]万引き家族 2018 万引き家族 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 万引き家族 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 万引き家族 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

超話題映画なのだから,いろんなことを言う人はいるけれど,文句なしにすばらしい映画だった。文句しか言わない人は,この映画と自分の利害が対立してしまって,自分の利益を優先するためにコケ降ろしているのだろう。

子役がうまくて,松岡茉優がエロくて,安藤サクラが綺麗で,それだけでも観るべき映画だ。1回観ただけではいろいろな疑問が解決できない映画だった。

「万引き家族」だから悪に満ちあふれている映画でも何でも無くて,互いに思いやり,優しさがあり,外面しか見ない「官」への批判があふれている。正義論しか言わない役人は,人間の弱さやちょっとの悪い面を「完全悪」としか見ない一部教師にも通じるところがあるな,と自己反省も促す。

以下,ネタバレになりそうだけれど,知って見ても感動は変わりないと思うので,続きはリンクへ。

樹木希林が自然死したあと,年金を受領し続けるために,家の床下に埋めたことが警察にバレ,検察官(かな?)に安藤サクラが取り調べを受けている場面,

検察官:おばあちゃんを捨てたんでしょう?

安藤サクラ:捨てたんじゃないでしょう。ひろったんだよ。誰かが捨てたのをひろったんだよ。

というセリフがこの作品の全てなんだと思う。樹木希林は夫に捨てられ,1人になってしまっていた時に,安藤サクラと暮らすようになったのだ。

誰かに捨てられた人たちがこの「家族」にひろわれて,「万引き」という犯罪で生き延びることを仲介として協力していく。作品中安藤サクラがちょっとおどけて「絆?」なんていう場面がある。「絆」というのは,よい意味だけではない。「シバリ」という意味もある。解放されたくても解放されないというこの関係が,本当に「家族」に似ている。



みんなで海に泳ぎに行くというとてもいいシーンがある。予告編にも流れている樹木希林以外が手をつなぎ,波打ち際で戯れるシーンだ。それを砂の上にいる樹木希林が見ながら,唇を動かす。町山智浩さんは,そのシーンを解説し,「家族になってくれてありがとう。」と言っているのではないか?と言っていた。

同じようなシーンがある。この暮らしがバレてしまい,「家族」はばらばらになる。城桧吏(兄)が養護施設からリリーフランキーの元に遊びに来る。その後1泊し,バスで施設に帰るとき,バスの中で兄は唇を動かす。きっと「さようなら」とか,「ありがとう」という樹木希林と同じようなことを言っているんだろうと思われた。

大切なことを言葉で伝えられていない。言いたいのだけれど,言えないというもどかしさが見ている方には感じられた。

【以下は,これから観ようと思う人は,読まない方がいいこと。】









月日が経ち,なんだかんだあって,再びみんなが一緒に暮らし,その後「家族」がみんな集まるのか?と思いきや,そうではない。「え,ここで終わるの?」という感じで終わってしまった。私は単純なので,兄がリリーフランキーのことを「父ちゃん」と呼べるようになり,ハッピーエンドを期待していたのだが,そうではない。

この作品はそれで終わってしまってはいけないんだなと思った。制度によって本当は一緒にいてもいい「家族」がばらばらになってしまうという終わり方で,訴えたいこと表しているんだろうと思った。モヤモヤ感はずーっと残る。

それでも,佐々木みゆ(妹)のラストシーンは,ちょっと希望を持てる感じで終わる。あれが救いだ。

《わからないところ》

  • 樹木希林と安藤サクラはどのように知り合って一緒に暮らすようになったのか?
  • 城桧吏の本当の親は,失踪届をどうして出さないのか?
  • 松岡茉優はどうして樹木希林と知り合い,樹木希林の元に行ったのか?

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2018-06-13あなた,その川を渡らないで

F-Katagiri20180613

[]あなた,その川を渡らないで 2013 あなた,その川を渡らないで 2013 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - あなた,その川を渡らないで 2013 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 あなた,その川を渡らないで 2013 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

高田世界館で視聴。

ずいぶん前にこの映画評を聴き,気にかかっていた映画だった。そうしたら高田世界館でやると知り,これは絶対に観に行かないといけないと思った。

韓国の老夫婦(夫98歳,妻89歳)のドキュメント映画だ。タイトル通り,夫が「川を渡る」=「亡くなる」までの1年数ヶ月をとても近い映像で記録している。

2人が本当に若い恋人のように接している姿をそのままの映像で流している。回想シーンや想像シーンなどは全くない。そういうのは「過去を語る」ということで現している。

どこに出かけるのにも色鮮やかなおそろいの民族衣装で出かける。1枚の絵画のようだし,民族人形のようだった。

町山智浩さんは,レンタルDVDショップの店員が,この映画を観ながら号泣している姿に接し,どんな映画か?と思ってレンタルして観たそうだ。そして号泣したそうだ。

私としては,この2人にはどんな隠された過去があったんだろう?とそれを待ち望んで,号泣する準備をしていたのだが,そんなものは一切なく,あれ?終わっちゃった。という感じだった。老夫婦への思い入れの違いなんだろうと思った。

2018-06-05デッドプール2

F-Katagiri20180605

[]デッドプール2 2018 デッドプール2 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - デッドプール2 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 デッドプール2 2018 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

吹き替えで観た。きっと字幕では,主人公のしゃべりについていけないと思うから。最近動体視力も落ちていて,字幕を読みながらアクションを観るという芸当ができなくなってきている。

初っぱなからド派手な殺戮シーンで,刀を使うアクションシーンでは現実はああなるんだろうなというもの。R15名のもうなずける。園子温「地獄でなぜ悪い」以来あんなシーンを観たな。

前作からそうなのだが,今作もスクリーンという第4の壁をぶち壊す作り方だった。主人公が観客を意識して,語りかけ,しかも役をぶち壊して,1人の職業としての俳優や,1人の観客として登場人物に語りかけたり突っ込んだり。デッドプールの役が演じている俳優に突っ込んだり。

これって,ほとんど観客の代弁者となっている。観客に語りかけ,観客の代弁者にもなる。朝ドラ「半分、青い。」でも,当たり前のように豊川悦司が「語り」や視聴者に語りかける時代だから,デッドプールでそれを越えるのは当たり前なのか?

それでもマーベルコミック映画をちょこっとしか観ていない私は,その語りやつっこみの半分もわからなかった。残念。コアな観客はもっと楽しめたんだろうな。ただ,「X-MENは黒人差別を問題にするために作られた」とか,「X-MENは差別主義だ」という話はわかった。

町山智浩さんが,Twitterで「デッドプール2と,万引き家族は同じテーマを描いている。」と言っていたが,なるほど,それもうなずける。デッドプール2は,様々なテーマを凝縮して詰め込んでぐちゃぐちゃにしてドロドロになったえいがだった。観ていてストーリーは単純で,とても楽しめるのだが,あとから「あ,これってあのことを描いていたのか!」とじわじわとわかってくる映画。もしかしたら今年,今まで観た映画でNo.1かも。全米で大ヒットなのもうなずける。

ブラッドピットがカメオで出てくるときいていたが,観ていて見つけられたので,とっても満足。

X-Forceとして唯一(?)の日本人が出ていたのだが,その忽那汐里(サージ)がとても魅力的だった。ウェイド(デッドプール)がサージも好きだし,コロッサスも好きなのは,町山智浩さんが言っていた「パンセクシャル」だからということでいいのかな?

2018-06-03タクシー運転手

[]タクシー運転手 約束は海を越えて 2017 タクシー運転手 約束は海を越えて 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - タクシー運転手 約束は海を越えて 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 タクシー運転手 約束は海を越えて 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

シネ・ウインドで鑑賞。公開2日目で,席はほぼ満杯。こんなマイナーっぽい映画でも,いい映画を知っている人は多いんだな。

冴えない父親が巻き込まれた境遇を乗り超えていくうちに,いつの間にかヒーローになっている話。哭声(コクソン)にも通じて,韓国映画,凄まじすぎる。

1980年の光州事件の実話をもとにした映画なのだが,1980年といえば,私は14歳で,中学生か。隣の国韓国でそんなことがあったなんてつゆ知らなかった。というか,1980年代なんて,隣の国なのに韓国の情報は今に比べたら全く入ってこないも同然で,非常に遠い国だったような気がする。

家賃を3ヶ月も滞納している父親タクシー運転手が,その滞納分を稼ぐために,ドイツ人記者を光州に送り込む。しかも,どうして学生がデモを起こしているのか,光州で何が起こっているかも全くわからず,光州に入り込んでしま。

光州の人たちは,軍人が自国民に対して銃を発砲することが起こっているのに,それが外には知らされない。報道統制もしかれ,真実が明らかにならない。光州のタクシー運転手たちは,自らが盾になり銃で撃たれた人たちを病院に運ぶこともしている。そんな運転手たちはソウルから来た主人公に同じタクシー運転手ということで,親近感を持ち,応援する。ドイツ人記者に「この現実を世界に知らしめてくれ」と命をかけて協力する。

出てくる人たちはほとんどがおっさんばかりで,綺麗なシーンも,ハリウッドばりのCGゴテゴテのスペクタクルシーンもないのだが,このデモのシーンや戦いのシーンって,きっと日本じゃこんな街中では撮影させてくれないから,日本映画では今は撮れないシーンなんだろうな,と思いながら見てきた。そんな凄まじさがある。韓国映画凄まじい。

以下,ネタバレなので,リンクから。

「海を越えて」という表現の「海」とは,実は日本海。そして全ての海ということかな?ドイツ人記者は日本に脱出し,撮影したフィルムを全世界に流す。そして光州事件が世界に知らされることとなった。

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2018-05-14言葉の「檻」について

[]花筐(はながたみ) 2017 花筐(はながたみ) 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 花筐(はながたみ) 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 花筐(はながたみ) 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

高田世界館で観る。

大林宣彦監督の戦争を題材にした映画。戦争を題材にし,長岡が舞台だった「この空の花」を観て衝撃を受けたし,大林宣彦監督の健康状態の報道もあったことだし,絶対に見逃せないと思い,観に行った。

終始大林映像が徹底されていたものだった。初作品「HOUSE」や初期の作品「時をかける少女」の非現実感を表すときの,「作り物感」が徹底されていたということだ。「HOUSE」や「時をかける少女」などを当時観たとき,今ほどCG技術が高くなったわけで,手書き感満載に着色されていたり,例えば花火が打ち上がったりと,「何だ,雑だなぁ」と思ってしまった。シーンの切りかえもワイプが多用されて,古めかしいなぁと思っていた。

しかし,今,そんな感じで作られた映画を観るとわかってくる。そのようなタッチで「非現実感」を現すと,現実に眠っているときに観ている夢のような感じを現しているんだと。つまり,現実に起こっている非現実感を表す表現だったのだ。人間が実際に見る夢は,リアルでもあるし,起きてから思い返すとなんだかわざとらしい「作り物感」を感じる。

この作品では,現実社会で起こっているが,冷静に考えたらあり得ない「戦争に日本全体が突き進む」という感じを「非現実感」として表現しているのだ。頻繁に差し挟まれる子どもたちの歌と行進,兵隊たちが整列してあるところに向かって歩いている姿,もう止められないというのが「非現実」として描かれている。

たまに見え隠れする「非現実」の社会に触れた登場人物も「現実」と「非現実」が交互に現れる世界で生きている。現実的な行動をしたり,非現実的な行動をしたり。

はっきりいって登場人物の言動は「よくわからない」,「一貫性の無い」ものであった。全てが現実であり,全てが何かのメタファーとして描かれているような気がするが,何のメタファーなのか,わからない部分が多い。わからないからこそ「非現実」を観ている人に感じさせるものなのだろう。

主人公窪塚俊介は,伯母の常盤貴子の元に居候をし,亡くなった常盤貴子の夫の妹,矢作穂香に恋心を寄せているのか,寄せていないのか。主人公の同級生満島真之介は付き合っている女学生がいるにもかかわらず矢作穂香にアプローチしていく。矢作穂香は病で余命幾ばくも無い。また,同じ同級生長塚圭史は,長年病気を患っていてベッドから起き上がれなかったが,その時面倒を見てくれた門脇麦のことをどうも思っていないと思いきや,満島真之介と付き合っていたにもかかわらず,結ばれてしまう。

と,分けがわからない。ぐちょぐちょなのだ。現実の映像と非現実の映像(イメージ映像)が入り乱れて描かれ,そして全員が死に向かって行く。

「わからない」という思いが観ているとき全編を通してあったが,観てから時を置いてみると,全てがメタファーなのだろうと思えてきた。

唯一観てはっきりわかったことは,常盤貴子も門脇麦も矢作穂香も魅力的だったということ。

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2018-05-11ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

[]ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル 2017 ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

1995年に1作目が制作され,これはその続編だということだ。1作目はロビン・ウイリアムズの主演ということで,観に行ったのだが,内容はすっかり忘れていた。そして2作目は「続編」というアナウンスがどこからも聞こえてこなかったので,違う映画なのかな?と思いながら観にいった。

観ても,「続編」という感じは全くせず,繋がりを匂わすところもない。設定はほぼ同じで,ゲームの中にプレイヤーが入ってしまうというもの。1作目はボードゲームだったと思うけれど,今回はちょっと古めのビデオゲームとなっている。

この映画の面白いところは,プレイヤーとゲームのアバターのギャップだ。おたくなひ弱な主人公が,筋肉ムキムキのスキンヘッド考古学博士になったり,いけてるJKが,太ったおっさんの地理学者になったり,ちょっとおとなしめの暗い女の子が,8頭身美人格闘家になったりと,現実世界では経験しなかった設定を生きることで,他者の視点から物事を見られるようになるというもの。

ゲームだから,ライフが3つある。3回死んだらゲームオーバーなのだが,1,2回目では,死んでちょっとしたら空から降ってくるという設定。これがなかなかゲームクリアーに活きてくる。

以下はネタバレ

同じ高校の4人がゲームの中に入るのだが,途中で先に入っていたプレイヤーと合流する。1人でチャレンジするのだが,1人では谷を越えられなかったのだ。4人はその人と出会い,力を合わせて谷を越える。

ライフが3つあるときは,命をかけてもチャレンジできるのだが,1つになるとそれで終わりになってしまうので,勇気が出なくなる。先に入っていプレイヤーが何事にも臆病になり,困難を超えられない。そこで

現実世界では,命は1つだけだ。

と,勇気を出させる。命が1つだけなのは,当たり前なんだから,勇気を出せと励ます。

これはとても意味深い。ライフが3つあると,1つになった時に臆病になり,それを失うのを極端に恐れる。しかし,これはゲームの設定で,現実世界では初めから1つだ。そっちの方が勇気を持って行動できるということだ。

失った経験があると極端に臆病になり,何も出来なくなる。

最近ゲームや映画の世界に現実の人間が入り込む映画ばかり観ているなぁ。シュガー・ラッシュの続編もできるみたいだし。楽しみだ。

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