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上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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教室『学び合い』フォーラム
第15回(2019年)《海》,《山》は
2019/8/3〜4に福岡県,
2019/11/2〜4に長野県でおこないます。→長野の会は中止になりました。
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2019-08-10第1回子どもに学ぶ教師の会 静岡

[][]子どもに学ぶ教師の会 静岡 子どもに学ぶ教師の会 静岡 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 子どもに学ぶ教師の会 静岡 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 子どもに学ぶ教師の会 静岡 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

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今年も静岡に来られた。上教大院1年後輩(同年齢)のYさんが、満を持して会を開くというので、駆け付けた。今回は、接続がとてもよかったので、約3時間で着いた。上越新幹線は、途中大宮しか止まらないものだったし、今回はちょうどいい東海道新幹線がなく、「ぷらっとこだま」を使わなく、ひかりにしたから、こんなに早く着いたのだろう。スマートEXを使い、新潟から藤枝までApple Watchだけで移動できた。Apple、素晴らしい。

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藤枝には初めて足を踏み入れる。そうか、サッカーの街か。藤枝順心高校は、ここなんだな。道路に藤枝順心ののぼりがずらーっと立っている。こんな街、他にあるか?

それはさておき、33℃超のなか、歩いて会場まで行くのは、自殺行為だった。汗だくでなんとか会場に到着する。

会の趣旨は『学び合い』だけではなく、子どもの学びそのものを学ぶという、実は『学び合い』の原点とも言えるところに立ち返るということだった。Yさんらしい切り口だ。我々の大学院の研究は、まさにそこから始まったといっていいだろう。教壇に立っている時には分からなかった子どもの学びを、多面的に記録し、実はどのような学びをしているのかを知ることで、子どもから学ぼうというのだ。

YさんがM1時代、Yさんの授業ビデオを他のゼミ生が見て、あーだこーだ喋っている姿をビデオに撮り、それをYさんが後で見るという、とても「自虐的」なことをした。それがトラウマ(?)となり、この時の思いを今も持ち続けているようだ。その時の私だったら耐えられただろうか?

今回は若手Hさんが自分の授業ビデオを流し、各所でフリートークをしていくということをおこなった。Hさんも勇気があると思った。近くにHさんが座っていたので、いろいろ質問をして、意図を尋ねていった。この単元で何回目の授業なのか、とか、配布した課題はこれだけなのか、とか、どうして立たせたままにしているのか、とか、いろいろ聞けた。

感じたのは、課題がとても難しかったということだ。ざっくりとしすぎる課題は、子どもは何をどう答えていいか戸惑ってしまう。だから、自分が課題をクリアしたのかしていないのか分からない。だから立っていいのか、悪いのか分からなくなっているのでは?と指摘した。

課題設定はとても難しい。近くにSさんもいたので、高校の授業での課題の話に至った。教科の見方・考え方を養うことが目標となると、「みんなが分かる」という課題では十分に目標を達成できないのではないか?という話にもなった。

「子どもに学ぶ教師の会 高校部会」を作って、高校の課題づくり等に特化した研究をしてみたいとも思った。課題が生まれた会だった。

高校生も参加していて、工業の先生になりたいという。専門高校の未来を考えている若い人がいて、なんだかうれしくなった。

rx178gmk2rx178gmk22019/08/16 11:19お礼のコメントが遅くなりすみませんでした。わざわざ遠いところまで来てくださって感謝しています。この会を通して、少しずつ周りが動き出せばと願っています。10月には、上越に伺いますので、その際にはいろいろ話ができるといいなと思います。ありがとうございました。

2018-12-20阿智村立浪合小学校

[][]阿智村立浪合小学校 阿智村立浪合小学校 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 阿智村立浪合小学校 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 阿智村立浪合小学校 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

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今年の修了生H君のクラスを視察にいった。H君は大学院時代からも気の利く,配慮のある院生さんだったが,仕事をし始めてそれにたくましさが加わったような気がした。3人しかいない1年生の担任をしていて,少人数ならではの問題点に対して奮闘しているという。

教室にいったら,男子2名が大きな声で出迎えてくれて,ティッシュを鼻に入れてそれを吹き飛ばすという見事な芸で歓迎してくれた。1年生って,こんな感じだったかな?自分の息子たちの1年生の時もこうだったような気がすると,懐かしく思いだした。

授業は国語で,音読中心の授業だった。1年生だから集中力が続かないところがある。しかし,そこをH君は怒ることなく「待つ」。待つことができる教員はなかなかいない。校長先生も,我々も見ているからといって,体裁を気にして強制的にやらせようとはしない。「子どもたちは必ず学びたいという気持ちがある。」と信じる覚悟がある。

待っていると自分でやり始める。「◎◎君,準備が整ったら読み始めて下さい。」と待っていると,ふっとテキストを読み始める。群読の授業だ。これには驚いた。教師側で「せーの,」と音頭を取るわけではない。「学び」のゲームにもう入っているんだということを子どもたちは分かっているんだ。しかもそのゲームリーダーは自分なんだと分かれば,やり始めるに決まっている。

ちょっと長い休み時間,3人の子どもたちに,「片桐先生,サッカーしよう!」と体育館に誘われた。よーし,と,久しぶりにボールで体を動かしたくなった。私を入れて4人で,2対2のチーム戦でサッカーができる。いつもはH君が入っているのかな?体育館に行く途中(長い廊下を行かねばならぬ),「うちにはチャイムがなくって,自分で時間を守るためなんだって」などと浪合小学校の教育理念を教えてもらう。よく理解している。

サッカーは,久しぶりにやって,楽しかった。汗かいた。

給食が終わったあと,「ハミガキに行こう」と手をつながれた。小学生の子どもと手をつなぐって,こんな感じだったんだ,と息子と手をつないだ昔を思い出した。ようやく小学1年生との付き合い方を思い出してきた。

実は群読の授業をやってくれと頼まれていたのだが,小学1年生に授業をしたことはなかったし,間合いを間違えて接してしまって,取り返しの付かないことをしたら大変だな,とひるんでしまって,教材だけ提供して臆してしまったのだ。チキンだった。授業をやっていたら,もっと仲良くなっていたな,と思った。でも,H君以上の授業はできなかったな,とも思った。

別れを惜しんで写真を撮った。あんな元気なのに,写真を撮られるときはシャイになっていた子どもたちだった。

上越市から南下して,南信州の地は初めてだったが,愛知に近く,静岡に近い,私の知っている信州とはちょっと違う雰囲気の土地だった。

2018-12-14授業課題の「必要性」について

[][]授業課題の「必要性」について 授業課題の「必要性」について - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 授業課題の「必要性」について - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 授業課題の「必要性」について - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

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授業課題に関して,「その課題って面白いの?」とか,「その課題って役に立つの?」ということをいつも気にする。面白ければ学習者は乗ってくる。役に立つと思えば,面白くなくても学習者は取り組む。

「役に立つ」といってもレベルがある。「自分が将来大人になるため,生きるために役に立つ。」とか,もしかしたら「自分が追求している宇宙の真理を解明するために役に立つ。」となどいうレベルから,「明日のテストの問題を解答するために役に立つ。」という低いレベルまでいろいろだ。

学習者が主体的に「面白さ」や「有効性」を見つけられればいいのだが,あまりそれがおこなわれないから,授業者は苦労して「語り」をおこなう。「この単元で学ぶことが,どんな意味があるのか。」について語る。

しかし,その語りがおこなわれず,授業者も今日の課題の面白さや有効性を見出せなければ,どんなに「みんなが達成することは重要だ」とか,「わからない人に教えることによってじぶんがより解るようになる」などと言っても,学習者はそっぽを向く。

もちろん,「みんなが達成すること」は崇高なことであるが,「その課題に取り組むモチベーション」にはならない。別のことでもいい。教科の学習じゃなくてもいい。「それが重要なんだったら,勉強なんてやめて,運動会や文化祭をずーっとやっていればいいじゃん。」ということになる。学習者はそれを見透かしている。

「あんなに高い山を苦労して,どうして登るの?」

という問いに

「そこに山があるから。」

とジョージ・マロリーが答えたそうだが,勝手に解釈すると,「そこに『高い』山があるから。」という意味じゃないだろうか*1?つまり,「崇高さ」を知っているから,登るのだ。

目の前の課題が崇高なのかなんなのか,さらに授業者さえも意味が分からない(少なくとも同様の他の問題を解けるようになる程度)課題に,どんな手を使っても取り組むわけがない。現在において,フロッピーディスクのドライブへの入れ方と取り出し方,保存の仕方,ガードのかけ方を学ばせているようなものだ。

意味がわかりにくいことに取り組ませるには,

  1. その納得できる意味を伝える
  2. 面白さを伝える
  3. もう既にそれに取り組んでいる人たちが大勢いる「ゲーム」の中に放り込む

この3点くらいしか思いつかない。私が今年マラソンにいきなり参加しようと思ったのは,行きつけの床屋の店主から2番目の「面白さ」を伝えてもらったからかな?

*1:本当は,「そこにエベレストがあるから」と答えたそうだ。

2018-11-30静岡県立駿河総合高等学校視察

[][]静岡県立駿河総合高等学校視察 静岡県立駿河総合高等学校視察 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 静岡県立駿河総合高等学校視察 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 静岡県立駿河総合高等学校視察 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

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学び合いを実践されている鈴木先生との繋がりもあり,また,8月25日に参加した商業教育研究会で発表された,駿河総合高等学校の先生の課題研究の取り組みがとてもすばらしかったので,是非とも視察に訪れたいと思っていた。

1限目鈴木先生の現代社会の授業

鈴木先生の新たな試みとして,締め切りを2限に渡らした設定にしたそうだ。課題量を多くして,1日目の授業と2日目の授業の間に,どのくらい自学でやってくるのかを試したいという気持ちもあったようだ。確かに課題量が多い。自学で進めてこないと,終わらない課題量だ。

答えを黒板に貼り,答えができたかどうかは問題ではなく,理解したかどうかが大切だということを口酸っぱくおっしゃいっていた。そこの点を生徒たちは心得ていて,答えを写すだけで終わりという生徒は見うけられなかった。理解しながら進めていく。理解しながら進めていくから,進みが遅く,課題が終わらないという結果となっていた。

そこを受けて,鈴木先生の最後のふりかえりの言葉は,ちょっと厳しいものになった。課題の締め切りが明示されているにもかかわらず,それに対して行動していないというのが問題であったという趣旨だ。鈴木先生と生徒の信頼関係が,そういうことを言えるまでになっているという表れであった。

2限目O先生の英語の授業

O先生は再任用での勤務で,2ヶ月前に『学び合い』にであい,採り入れ始めたそうだ。経験豊富な先生でありながら,さらに今よりも良いものを求めて『学び合い』を導入する柔軟性はすばらしい。

最初に前時の確認でのアクティビティから始まり,生徒は立ったり座ったりと体を動かす。授業開始の意識付けをおこなえるこの導入で,朝の脳を活性化するねらいがあると思われる。

関係代名詞の単元で,教師が作成した課題用紙を生徒たちは解いていく。『学び合い』2ヶ月目でありながら,生徒たちは分からないところを周りに聞きながら進めていく。そして解いた後に様々な人たちと交流して説明し合ったり,英会話をし合ったりして授業はすすんでいった。

子どもたちは授業を自分で進めていく習慣を身につけているようだった。

4限目A先生の社会と情報の授業

A先生は若い商業の先生だ。この時間では,自分を会社の上司に見立て,生徒たちは社員で,期限までに条件の整った文書を提出させるという設定で授業デザインを作っていた。2人のチームで1つの文書を制作,提出するというシチュエーションを作り,2人が協力してやらざるを得ない状況を作り出していた。現実の会社の仕事でもありうるシチュエーションだ。

Excelで表を作り,グラフを作り,それをもとにWordで報告書を作るというもの。表の罫線の太さ,グラフの種類など,細かい指定はない。決まっているのはA4用紙にプリントアウトするということ。このデータを処理して,見やすく,分かりやすくするにはどのような配置にして,グラフもどのような向きにするべきなのかは自分たちで工夫しなければならない。

その授業デザインがすばらしいと思った。残念ながら締め切りまでに提出できたチームは少なかったが,次の時間に作成した文書の工夫点を考察する授業をするそうだ。

現実の仕事に即して授業を作っていくという姿がすばらしい。情報処理の技術が現実の仕事や生活につながっていることを生徒は学んでいけるのだろう。

5時間目M先生の課題研究(商業)

この授業について商業教育研究会で知り,観に行きたいと思ったのだ。課題研究という授業でありながら,M-SIPPという団体を作り,毎年継続して活動をしている。授業でありながら部活動のようだ。

主にフェアトレードや,エシカルについて研究,活動している。この時間では,独自に開発した「SDGsすごろく」に関しての活動をしていた。小学校の学童保育などに行き,SDGsを学んでもらうためにすごろくを作ったというのだ。それを見せてもらって,なるほど,これは子どもたちは食いつきやすいと思った。私はSDGsゲームは知っていたが,そうか,自分で作ってもいいんだなと思った。

この講座の受講生は15人くらいなのだが,「何をやっているの?」と聞くと,すらすらと何でも答えてくれる。さすが3年生ということもあるが,自分が何を何のためにやっているのかを理解して活動しているというところがすばらしい。

M-SIPPは,学校外でもたくさん活動しているから,そういう説明の機会がふんだんにあるんだろう。すばらしい取り組みであった。


高校での『学び合い』に関して,検討会の時に気になったことがあったので,それを伝えた。

「長期目標」が,社会に出た後,協力できることというように設定されていたのだが,是非とも「教科の見方・考え方」を絡めてほしいということだ。

「どうして「現代社会」を勉強するの?」と生徒に問われたとき,その「現代社会」(公民科)にこだわってほしいのだ。協力できるようになれるんだったら,「現代社会」を勉強しなくても,アルバイトをするだけでもいいのかもしれない。しかし,高校のカリキュラムとして「現代社会」を学ぶには,公民科の見方・考え方を身につけるためである。

それはもちろん,国語科,英語科,数学科……全ての教科で納得できる説明をしていかなければならない。得てして高校の先生は自分の教科が好きで,必要だと思って授業をしているから,そんなことを説明する必要なんてなく,「当たり前でしょ?」と思っていることが多い。しかし,生徒たちはそうではない。説明する必要があると思う。

学び合い』でも,各教科に絡めた長期目標を示す必要があるのだ。

6時間目,校舎見学をさせてもらい,福祉科の部屋から見えた富士山が綺麗だった。今年3回目の訪静で,ようやく拝めた富士山だった。

富士には『学び合い』がよく似合う

2018-06-23静岡『学び合い』の会 第6回研究会

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[]静岡『学び合い』の会 第6回研究会 静岡『学び合い』の会 第6回研究会 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 静岡『学び合い』の会 第6回研究会 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 静岡『学び合い』の会 第6回研究会 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

夏にはフォーラムも静岡で開催するし,お得なJR切符も手に入れたし,静岡市で開催の研究会に参加してきた。静岡は約10年ぶり2回目の訪問だった(と思う)。10年前は大学院時代の後輩(同学年)Yさんの家にお邪魔して,Yさんの勤務小学校の授業を見にいった。冬だったような気がする。冬なのに小学生たちは半ズボンで元気だった。富士山を見たような気がする。

今回は富士山を見るのも楽しみだったのだが,残念ながらひとかけらも見ることができなかった。曇っていたし,研究会会場に着く前から本降りの雨が降っていた。あんなでかくても雨が降れば見られないのか。

さて,「学術研究から観る『学び合い』に」ついて話してくれとの運営側の2日前の無茶振りで,薄い内容を話してしまったが,話す機会をくれた運営さんに感謝だった。前に出て話すことで,その後のフリートークでいろんな方と話すことができた。

静岡は本当に今,『学び合い』が熱い。この盛り上がりは何だろう?もちろん地元の方の努力もあるのだが,「今変わろう」という先生方が多いということなんだろう。

初めて数年という方ともたくさん話すことができた。

  • 今,『学び合い』をやっていて,そのまま転勤してしまったら,『学び合い』から離れてしまう子どもが生まれ,その子たちはどうなるのか?
  • 本を読んで,課題プリントを作ったのだが,どうも生徒たちが乗ってこない。この課題のどこが悪いのか?
  • クラスに子どもが数人しかいないし,下級生もいない。上級生と交流させると,上級生から指導されてイヤになって授業に乗ってこない。

みんなで対策を考えた。いろいろなアイディアが出た。

ひとつ考えたのが,教師は「言語化」させすぎだということ。物事を理解することと,その理解したことを言語化するのは,別の働きだ。言語化させすぎて子どもたちがイヤになることもある。すばらしい音楽や,絵画を鑑賞して感動したことを無理矢理言語化して,その感動が矮小化するということはよくある。言語というのは物事を「檻」に閉じ込めるものだ。閉じ込めるから「わかる」ということも生じるが,閉じ込めるということは,そこに収まらないことを切り捨てるということになる。

読書感想文を書かせると読書が嫌いになるなんていうのは,大昔から現場でいわれていることだ。

言語化させる効果もあるが言語化することで生まれるデメリットもある。それを考えてわれわれ教師は「説明させる」ということを使わなければならない。言語化は主に教師の都合でつかっている場合が多い。教師が学びの評価をするために言語化させて,外部から見えるようにしているという場合が多い。

じゃあ誰が評価するのか?という疑問が生まれるが,「学習者自身が評価する」ということでいい。学習者が評価し,そして次の学びに繋げていくのが『学び合い』的学習である。

なんてことを懇親会でも喋っていたら,喉がつぶれてしまった。いかん,久しぶりに40人ぐらいの人たちにマイク無しで喋って,必要以上に喉を使ってしまった。その後酒を飲んで楽しく喋っていたら声が出なくなってしまった。『学び合い』懇親会ハンパない。

しかも2次会では地元の本当においしい軍鶏を出してくれる店に今年修了院生Oさんに連れて行ってもらって,さんざん飲んで食べてしまった。静岡の飲み屋街は本当にいいところだった。

2018-02-10第11回『学び合い』を共に学ぶ会in群馬

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群馬高崎の会は,2010年に訪れてから8年ぶりだった。(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/F-Katagiri/20100130/p1本当に久しぶり。このブログの以前の記事を事前に読んでおけばよかった。昼飯をとろうとラーメン屋を探して右往左往して,結局海鮮居酒屋で鶏の唐揚げ定食を食べることになってしまった。いいラーメン屋があったんだな〜。

今回はYさんの発表の中に,面白い発見があった。『学び合い』授業を続けて行くと,集団の活動の変容がある。それをYさんはつぶさに観察し,集団にどんなアクションをかければいいのかを知っている。アクションをかけるというか,焦らず「今は待ち時だな」と判断し,見守るのだ。初任者だったらきっとそこで声をかけてしまうというのだ。

喩えレンジャーYさんらしく,大縄飛びで喩えてくれた。

大縄飛びで,はじめはどんどん上手になって続けて跳ぶ回数が増えていく。ところが必ず上昇が停まり,さらには回数が減る時期がある。

そこで教師が強く指導したりすると,そのまま回数は減っていってしまう。

教師がそこで我慢して「必ずできるようになるから。」と声がけをすると,またさらに跳べる回数が増えていくというのだ。

なんだか全てを物語っているなぁと思った。集団の学びの姿をいかに見取り,その集団の学びの姿が理想の姿のどの段階なのかを把握していると,どっかり構えていられ,「大丈夫,必ずみんなはできるから。」という声がけができ,集団がさらに成長する。

ビギナーは集団がちょっとつまずくと焦り,「失敗」だと思い,いらぬ指導をしてしまう。そこで集団の成長が萎えてしまう。

「スラムダンク勝利学」では,バスケチームの集団の成長にはどんな過程があり,どんなことが必要なのかが書かれてある良書だ。だから,「『学び合い』勝利学」があったらビギナーでも安心して『学び合い』できるんじゃないかな?Yさん,どう?

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rx178gmk2rx178gmk22018/02/11 09:59わかりました。実践をまとめておきますね。また、いろいろ教えて下さい。

2018-01-29埼玉『学び合い』古典の旅

[][]埼玉『学び合い』古典の旅 埼玉『学び合い』古典の旅 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 埼玉『学び合い』古典の旅 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 埼玉『学び合い』古典の旅 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

高校古典授業の『学び合い』を求めての第3回目の旅に出かけた。最近,だんだん今更ながら古典授業の意味(必要性)について理論武装を固めつつある。そして,その上での古典『学び合い』を盤石なものにしようと思い,各地の実践家を訪れている。

なんていう大げさなものでもなく,純粋に懐かしい高校の教室に入り,高校生の学びを見てみたいという思いもあった。もちろん,倉田さんの『学び合い』の授業も見てみたいという気持ちもあった。

月曜朝に家を出て,埼玉に行き,そのまま上越に戻る行程だ。新潟は曇天で雪が降っているが,埼玉に抜けると青空だった。路肩にはまだまだ雪が残っているが,上越を出た時に長靴から短靴に履き替えて置いてよかったと思った。寒いが,晴れいてる。関東だなぁ。

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訪れた埼玉県立松山高等学校は,90年以上の伝統を持つ男子校で,校舎に入るとそこら中に文化的作品が貼り出してあり,文系クラブにも力を入れているという感じがする。

授業は高校1年生の唐詩の授業。目標は学んだ4つの詩の中で,「すごい」と思う詩を1つ選んで,その凄さを4つの観点で説明する。というもの。授業の前半は4つ目の詩の解説をし,後半で1つの詩を選び,互いに情報交換をして,4つの観点を見つけていくというもの。

生徒たちは能力も高く,プリントを埋めていく。情報交換をして自分が見つけられなかった観点を補填していく。最終的には600字から800字で選んだ詩の「すごさ」を表現するということだった。

お昼休みを挟んで2つ目のクラス。お昼休みに倉田さんと昼食をとりながら,話していくうちに,私が思いつきで「こうしてみたら?」ということをすぐに取り入れてくれて2つ目のクラスでアレンジして実践するところは,とても力がある先生だということが伺える。

今後,連携して,古典の『学び合い』授業デザインを一緒に考えていきたいと思った。

授業デザインを考えていると,教科的な目標を達成するための『学び合い』なのか,『学び合い』の理念を実現するための教科学習なのか,卵と鶏のジレンマに陥る。もちろん,両方が成立するのだと思うが,教科的な見方考え方を突き詰めていくことは,『学び合い』の理念と矛盾することではないはず。『学び合い』を実現するために教科的な見方考え方を突き詰めていくということも言える。そんなことも考える時間だった。

それから,ああ,自分はこの職を続けている限り,あのような,高校古典の授業を一生受け持つことができない,と,今更ながら気づいてしまった。大きな損失だなぁと思いながら大宮から北陸新幹線に乗った。

今回の旅は乗り継ぎがとてもスムーズで,19時台に高田駅に降り立ち,本当に久しぶり半年以上ぶりに高田の街で一人飲みをした。高田の街は月曜日は定休の店が多く,普段こんな時刻には開店していない店がやっていて,そこに入った。

サクッと飲んで帰ろうと思っていて,2杯目の日本酒を飲み出した頃,懇意にさせてもらっているO校長先生が「奇遇ですね」と入ってきた。びっくり。この店で会うのは初めてだった。ということで,3杯目は山崎のソーダ割りを飲み,高田の雪の中,おいしいお酒を頂きました。

いい旅だったなぁ。

atkuraatkura2018/02/03 11:4429日は遠方からお越しいただきありがとうございました。
こんな風にご覧いただいていたのかととてもありがたく身の縮まる思いです。

教科を学ぶのか、教科で学ぶのか、どちらか片方でなく、双方意識してのバランスが重要なのかなと思いました。

今後ともいろいろご教示ください。よろしくお願いいたします。

F-KatagiriF-Katagiri2018/02/03 17:51id:atkuraさん,貴重な時間を過ごさせてもらいました。とても勉強になります。今後ともよろしくお願いします。

2017-10-07越後『学び合い』の会 講演会

[][]越後『学び合い』の会 講演会 越後『学び合い』の会 講演会 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 越後『学び合い』の会 講演会 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 越後『学び合い』の会 講演会 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

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縁あって,越後『学び合い』の会で講演を依頼された。数ヶ月前に依頼されたのだが,どんな話をしようかといろいろ迷って,数日前にプレゼンを完成させた。

写真のようにとても大きな教室(階段教室)。上越教育大学の教室だが,ここで授業をしたり,講座を持ったりしたのは初めてだった。「この教室では話がしにくい。」と,ここで話す人が言うのをよく聞いたが,なるほど,目線を上に保って話すのは至難の業だった。写真のように手元のiPhoneでスライドを確認しながら話したのだが,ほとんど下を見ているようになってしまう。いつものようにiPhoneから目線を話して前を見ても,その視線の上にまだ人がいる。これではずーっと下を向いて話しているように見えてしまう。訓練が必要だった。

話の内容は『学び合い』という語が定まる以前から,定まった時期,実践して弾圧されて,そのご自分の理想の授業に近づいたという,「私の『学び合い』との付き合い方」を話して,若い人たちに「昔,同じように先輩がたどった道だから。」と,勇気づけたい気持ちがあった。

また,後半は学卒院生お二方との対談で,教員経験がない院生が『学び合い』飛び込み授業をやって,どうして上手く行くのか,または,足りなかったところ,これから教員になるに当たって自分で付けたい力などを根掘り葉掘り聞いていった。こちらは聞いている方の評判は良かったようだ。

いろんな質問に即時的にすばらしい答えを返してくれる二人の院生の即応力には感服した。彼らがいたから私の持ち時間も間延びせず,時間いっぱいまで話すことができた。感謝です。

前日に一之輔の落語から,いろんなネタを仕込んできたんだけれど,初っぱなからぼーっとしていて,口も回らず,全部吹っ飛んでしまった。まだまだ精進せねばならないな。

大会を運営して,見事に成功した西川研究室のチーム力には感服しました。

2017-08-06第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 2日目

[]第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 2日目 第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 2日目 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 2日目 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 2日目 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

2日目の任務はほぼなかったので,ゆったりした気持ちで参加できた。それでも,公務のため13時半には長野県塩尻市に向かわねばならず,大会最後まではいられなかった。

分科会はイマキヨさんと沖先生の国語学び合いに参加したのだが,今回のフォーラムで,いろいろ考えたのが,教科学習の意味だった。

1日目の分科会でも,教科の学習について意味を語れない,という話題が出た。子どもにその意味を語れない教師だったら,子どもにその教科に取り組ませることはできないのではないか?と疑問に思ってきた。

「その教科特有の見方考え方」を子どもたちに身につけさせることが重要だと新学習指導要領で記載されている。その教科,その単元を学ぶ意味を語れなければ,伝えなければ,子どもたちはその教科特有の見方考え方を身につけられるとも思えない。

古文はなくなっていいのか,漢文はなくなっていいのかという問いに,古典特有の見方考え方をどう示せるのかが必要になる。『学び合い』をやるのだったら,古典をやらずに他のことで構わないと国語教員が考えてもいいのか?ということになる。古典じゃないと身につかないモノ・コトは無いの?ただ楽しいだけ?「楽しい」は感覚的なものじゃないのかな?それは強要しても楽しく思わない子どももいるし,楽しく思わない子どもは置き去りにしちゃうことにならないかな?

最近の教育のとらえ方で,政治家を初め,教員も「経済的に効果があるかどうか(簡単に言えば金儲けが出来るかどうか)」という判断基準でものを言っている傾向がある。ある程度の生活が維持されれば,「もっと金儲けが出来るかもしれない学習」なんて,しなくてもいいじゃないか?とも思う。ほどほどの幸せが得られれば,金儲けの可能性がある更なる学習よりも,内面世界を広げられる学習の方もするべきだというのが私の考え方だ。

経済発展至上主義者と話が合わないなと思った。

古典学習によって身につくものの見方考え方を整理して,経済発展至上主義者を説得出来る論述を用意していきますか〜。

さて,13時半に大阪を後にして,私鉄→新幹線で京都駅→名古屋駅→特急信濃で塩尻駅に着いたら,雨だった。大阪とのギャップが激しく,涼しく感じた。大雨でホテルまで歩いて行くことができず,駅近くの居酒屋に入った。山賊焼きはなかった。

飲んだ後雨が上がったので,ホテルにチェックインし,蕎麦でも食おうかと思ったが,そば屋は営業していなかった。そうか今日は日曜か。結局ラーメンと餃子を食べることになり,今日の目標達成は出来ませんでした。

いろいろあって,教室『学び合い』フォーラム大会委員長を降りることにした。だから開会の挨拶もこの関西大会でおしまい。次回からは別の方がすることになるでしょう。今後は1サポーターとしてサポートしていくことにする。いろいろと自分の中で区切りがついた大会だった。

大会実行委員の皆さまには本当に頭が下がる。私が開催していたときよりも段違いで真摯に向き合い,大会を成功させた。すばらしいし,大会を運営した人にしかわからない「この次をどうするか?」という思いがすでに生まれているところが「同志」だと思った。ありがとうございました。

2017-08-05第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 1日目

[]第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 1日目 第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 1日目 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 1日目 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 第13回教室『学び合い』フォーラムin関西 1日目 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

この歳になると大阪までの移動に不安を覚えるようになった。特に大変ということではないけれど,朝イチの在来線に乗り,新幹線→特急→私鉄2本の乗り継ぎなのだ。若い頃はへっちゃらでむしろ楽しく思えたんだろうけれど,慣れない駅で私鉄への乗り換え口を見つけるのも大変になってきた。

とはいえ,iPhoneアプリに頼ったらスムーズに到着することが出来たが,大阪の蒸し暑さにぐったりした。幸いなことに,枚方駅からホテルは近く,大会会場も歩いて5分程度だったので,体力を温存したままフォーラムに臨めた。

私の仕事は初めの挨拶と分科会だ。毎回のように初めの挨拶ではフォーラムの意義を述べ,来年度のフォーラムを開催したい人は,私に耳打ちしてねと伝えた。

分科会は,今年上越教育大学教職大学院を終了した2人の教員1年生が,現場で働き,教職大学院で学んだことをどう活かしているのか,教職大学院の学びで不足しているものはどんなところかを話してもらった。

予期以上の会場の入りだった。初めは大会議室の会場を見て,すかすかだったらどうしよう?と不安に思ったが,それなりのニーズがあったんだと,2人にお願いした甲斐があった。

採用数年目の先生からの反応が多く,意見や質問も多く出た。2人の発表と同じ悩みを持っているという共感の発言を聞き,この分科会の意味はこういうところにあったんだと思った。若い意欲ある教員を孤立させてつぶしてはならない。教職大学院の仕事もそういうところにもあるんだと思った。

一度ホテルに戻り,辰巳猛のTシャツに着替えてシンポジウムに行く。乾杯の挨拶と次回フォーラム決めが私の仕事。

数名の先生から,「来年度は難しいけれど,いつかフォーラムを開催したいです。」というお話をいただく。ありがたいことだ。どんどんこうやって広がっていかないとね。

会の最後には

来年は静岡です

と宣言してもらい,会は終了した。

今日の目標,「ラーメンは食べない」を達成できて,満足満足。

rx178gmk2rx178gmk22017/08/06 07:33フォーラム、お疲れさまでした。来年、会の片隅でこっそりお待ち申し上げております。