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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を務めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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教室『学び合い』フォーラム
第15回(2019年)《海》,《山》は
2019/8/3〜4に福岡県,2019/11/2〜4に長野県でおこないます。
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2019-05-14授業目標について

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アクティブ・ラーニングが生起する授業デザインは,学習者全員が分からない問から生まれる。一瞬で答えが出る問からはアクティブ・ラーニングは生まれない。それは誰もが承知してくれると思う。

更に一歩進めて,教師さえも分からない(迷っている)問の方が,アクティブ・ラーニングは生まれる。教師の中に「答え」がある場合,学習者は教師の中の答えを引き出そうとするからだ。

アクティブ・ラーニングの生起を意図するのであれば,高校の場合(いや,高校ではなくとも),目標は学問的真理の追究や社会問題の解決などにするべきだと思っている。誰もが簡単に達成する目標を設定したとしても,達成しなかった場合,「個人の責任」となりがちになるが,学問的真理の追究や社会問題の解決となると,これは全員が取り組む問題であるとの意識が生まれるからだ。

といっても,学習者全員の興味・関心を引き起こす課題は,とても難しい。しかし不可能ではない。これは授業の持って行き方である。課題さえ作れば,OKということではなく,それまでの授業づくりによって課題への取り組み方を養成していく必要がある。養成していけば,課題作成は比較的簡単になる。

イメージとしてサッカーチームが勝利に向かってプレイすることが似ている。個人個人はいろんな能力がある。ドリブルが得意な人も,足が速い人も,持久力がある人も,ボール奪取が得意な人も。逆に短所も人それぞれである。サッカーはゴールを奪うスポーツである。全員がゴールを奪うことに向かって動かなければならない。チームの11人に,「5回シュートしたら目標達成だ。」なんていう監督はいない。

それぞれが自分の長所を活かし,他人の足りないところを補い,全員が自分の普段の力よりちょっとずつオーバーワークすることで勝利に繋がる。それは,あるプレイヤーはスプリント10回だったところを12回するようになったり,10回に3回くらいドリブルで突破されてしまう人が,2回におさめるとか,そういうことだ。その11人が同じフィールドでそれぞれできることをやっていく。そこが重要なのだ。

可能性としては,10人が必死にやって,1人が怠けていても,その試合に勝つことができるかもしれない。しかし,その試合には勝てても,次からの試合に勝ち続けられるほど甘くはない。監督の仕事は選手全員がそれぞれの仕事を責任を持ってやらせることだ。目標はきっと目の前の試合だけではない。その先の「優勝」ということを考えれば,1人の怠け者がいると命取りになる。監督だって絶対的な「正解」なんて分からない。「よりよい」方法を試行錯誤して試すだけだ。

話は戻って,だから,教科の授業においてその教科の「面白さ(学問的真理の追究・社会問題の解決)」を大切に課題設定すべきだと思う。「面白さ」は「奥深さ」に繋がる。簡単に「正解」が生まれない,簡単に「目標達成」できない課題こそが,本当のアクティブ・ラーニングが生まれるのだと思う。