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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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2018-02-16高校国語教師と学習指導要領

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「高校教師は学習指導要領を読んだことがない」,とか,「自分が学習指導要領だと思っている」なんていうひどい言われ方をされるので,どうなのか?と思って自分を振り返ったが,学習指導要領を読んだ記憶がほとんどなかったような気もする。

でも,(読んだことがない。)「だから○○……。」と言われるのは心外である。じゃあ,そういう人は,学習指導要領の国語の部分を読んだことがあるのだろうか?

少なくとも国語の部分を読んで,「うん,この通りにやろう」と思う国語教師はいないと思う。というか,国語の部分には,何をどのようにやればいいのか書いていないのだ。もちろん,他の教科でも具体的には書いていないが,例えば新学習指導要領中学社会では,

ア 次のような知識を身に付けること。(ア) 緯度と経度,大陸と海洋の分布,主な国々の名称と位置などを基に,世界の地域構成を大観し理解すること。」

と「内容」の項目の初っぱなに書いてある。これを読めばどんな資料を使い,どのような授業をすればよいのか新人でも(社会素人の私でも)イメージは湧く。

中学校国語では,

(1)言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

ア 音声の働きや仕組みについて,理解を深めること。

さて,どのような資料を使い,どのような授業をしたらいいのか?新人じゃない教師だって,「音声の働きや仕組み」について理解を深めている人がどれほどいるだろうか?

つまり,学習指導要領の国語には,具体的な指導内容はほとんど書いていないのだ(漢字についてはかなり具体的には書かれてあるが。)。各教科の記載頁をカウントしてみたところ,

中学社会24頁

中学国語11頁

となっている。

先日,案がでた新学習指導要領高校

学校教育法施行規則の一部を改正する省令案及び高等学校学習指導要領案に対する意見公募手続(パブリックコメント)の実施について

では,

高校地理歴史46頁

高校国語23頁

国語は地理歴史だけの比較でも半分である。

国語は書いてあることが具体的じゃないから,読んでもしょうがないということを言いたいのではなく,かなり教師の裁量(力量?)に委ねられている教科だということが言いたいのだ。もちろん学習指導要領から外れたことばかりをして,学習指導要領に示されていることが頭に無い教師も現実にはいる。その人はきっと学習指導要領の存在を知らないか,学習指導要領に準拠した教科書を授業で使っていれば,学習指導要領に沿った教育をしていると勘違いしている人だ。

たちが悪いのが後者である。国語の教科書に載っている文章解釈(教師が解釈したもの)を生徒たちに伝えて,国語教育の目的を達成していると思っているのだ。

だから,やっぱり学習指導要領は読んだ方がいいという結論になってしまった。