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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を務めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。

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教室『学び合い』フォーラム
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2017-08-12アイデンティティ

[]アイデンティティ アイデンティティ - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - アイデンティティ - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 アイデンティティ - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

ゴースト・イン・ザ・シェルを見たときに,「アイデンティティ」を書いたが,今見ている朝ドラ「ひよっこ」でも,アイデンティティとは何かを考えさせられた。

主人公有村架純のお父さんセクスィー部長(沢村一樹)が東京に出稼ぎに行き,行方不明になり,見つかった。記憶喪失だった。2年間女優の菅野美穂と暮らしていたが,突然娘と妻が来て「あなたは奥茨城村の谷田部稔だ。」と知らされる。

本人は記憶が無くなっているということを自覚していたので,2年間不安なまま暮らしていただろう。しかし,自分を知る人が突然現れ,自分を取りもどすためにしたことは,過去に自分の周りにいた人に自分のことを聞くことだった。

記憶喪失というのは現実離れなのか,結構ありうることなのかはよくわからないが,きっと自分もそうしたんだろうと思う。「自分はどんなお父ちゃんだった?」と有村架純に聞く。その通りに振る舞おうとする。

アイデンティティとは,自分で作るものではなく,他人に認められて確立していくんだということがわかる。沢村一樹は絶対に,「自分はそんな人間じゃない。」と反発して,自分勝手な行動は取るはずがない。アイデンティティがここまで不確かな人間は,自分勝手な行動も取れない。


ところで,木村佳乃と有村架純が菅野美穂のところに訪れた演技が秀逸だった。木村佳乃は,自分は田舎者ということを自覚しているんだけれど,少しでも水簿らしく見えないように身なりを整え,「着物の方が良かったかな?」と有村架純に言う。菅野美穂は,怒りや悲しさや残念さを少しでも見せないように沢村一樹を家族に返そうとする。静だったが力の入った演技だったと思う。

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