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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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教室『学び合い』フォーラム
第15回(2019年)《海》,《山》は
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2019/11/2〜4に長野県でおこないます。→長野の会は中止になりました。
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2017-08-01文学世界をイメージする古典群読

[]文学世界をイメージする古典群読 文学世界をイメージする古典群読 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 文学世界をイメージする古典群読 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 文学世界をイメージする古典群読 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

2017新潟県教育委員会と上越教育大学教職大学院連携による「学び続ける教師のための研修講座」を新潟県立教育センターでおこなってきた。

「群読」と「古典」というマイナー最強タッグで,どの位の申し込みがあるのか?と思ったが,案の定,去年の一般的な群読講座に比べるとかなり少なかった。

しかし,新潟中央高校の生徒さんが,参加したいということで,たくさん来てくれた。参加してくれた生徒さんは文系大学進学希望ということで,中には古典に今日もを持っている生徒さんもいて,ぜひ講座を受けたいということだった。

現職高校教員と高校生が,同じ講座を受けるというあまりない不思議な研修だったが,高校教員が高校生と同じ(わからない)という立場で学ぶというのは,教員にとっても生徒にとっても相互理解という面でとてもいい経験じゃなかったのか?とやってみて思った。

大学教員になって,群読講座の回数を重ねていくと,表現と理解の融合による学習効果がだんだん見えてきた。音声言語表現は理解を進める。理解しなければ音声言語表現はできない。文字言語表現は最悪「コピペ」でも形を作ることができるが,音声言語表現の「コピペ」はコロッケのようにかなりの技術を要するので,まずは自分のものにしてからしか表現できない。

前世代のコンピュータのような無機質な音声言語表現を人間が行うと,「おかしい」というバイアスがかかり,それは自然とできないことになる。

だから,自然な,しかもその文学世界を表現しようという意識が働くと,自然と文字言語を理解し,音声言語に変換しようという働きが起こってくる。

高校生には「君たちは,文系に進み,これから『言語』に敏感な世界に進もうとしている。だから言葉の機能や役割,言葉の素晴らしさについて学んでいってほしい。」と語り,群読を体験してもらった。

群読脚本をグループで作るときに,ICレコーダーを置き制作の過程を記録しようと思ったのだが,そんな経験の無い高校生にとって,これはちょっと抵抗があったようだ。初めは小さな声でボソボソと会話をしていたようだが,20分もすると,活動にのめり込み,声を出して議論していたということだった。しかし30分の活動時間はちょっと少なすぎたという反省がある。次にやるときは十分な活動時間を確保することにしよう。

群読初体験の受講生としては,完成度の高い作品を収録していたとおもう。音声言語表現作品という,きっと今まで体験していない彼女らにとって,珍しい体験をしたということだけでも,いい機会を持てたかな?と思う。

受講生の感想は以下です。

演劇でも「しゃべる」ということは大切だし、

自分が経験したことのない役は語先*1になるので

これからも自分の世界を広げられるようにしていきたいです。

脚本を作るときは自分のイメージがどれだけ聞いている人に

伝えられるかを考えるのが難しかったです。

古文は意味をとらえてから人数、声のトーンなどで

主人公の気持ちを表わすことをしなければならないので

難しかったけど楽しかったです。

群読は様々な技法があることも初めて知ることができ

とてもよい経験になりました。


いろんな技法を使って強調したいところを強調したり

感情を表現するために工夫することがとても楽しかった。

普段とは違った表現の仕方が新鮮でした。

さらに、かるく古典の予習もできてよかったです。


文学の新しい楽しみ方を知れました。

声に出すことで作品をより深く味わうことができました。

一人の声より様々な声でやった方が大変楽しかったです。

また、工夫することで交流を深めることができました。

放送部の発表は、さすが・・・ としか言いようがありませんでした。

様々な声、音、動作で見る人を引きつけられると感じました。


片桐先生、昨日はありがとうございました。

「群読」という初めて聞く言葉であり、読み方を変えるという

初めての経験でした。どこをどういう風に読むかを考えるのは

普段の音読ではあまり考えない事だったので難しかったです。

でも、読み方を考えるために古文の一語一語の意味を理解しながら

読むことができました。とても楽しかったです。

ありがとうございました。


群読がどんなものか はじめわからなかったのですが

やっていくうちにとても楽しくなりました。

群読をするとどういう意味なのかな とか

考えて読むことができたので

いつもより理解できました

ありがとうございました


内容が「古典」だと聞いただけで参加を決めましたが

とても面白い経験ができ、参加してよかったと思っています。

実習を通じて「作品世界を感じて」みることができたのもよかったですが

群読をつくるときに他の人の意見を聞けたこともよかったです。

普段文学作品の内容について語ることがないので新鮮でした。

群読については何も知りませんでしたが、とても有意義な時間でした。

ありがとうございました。

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*1:言葉を先に知り,体験が後から当てはまること