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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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2017-05-17今の教育問題と大学1年生

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水曜1限は人間教育学セミナーという授業で,今日は担任する学部1年生11名で討論した。先週の講演会の内容を受けて,疑問,反論,不思議な点などを出し合い,意見を交わす。その中で今の大学1年生が問題にしている教育問題があぶり出されてくるから面白い。

たくさんの人が問題としてあげていたのが,部活動の外部コーチ導入についてだ。外部コーチは今でも導入されているが,今後制度として外部コーチだけでも大会引率ができるようにして,顧問の負担を軽減しようというものだ。

賛成,反対がいろいろ出た。

《反対》

  • 外部コーチは子どものことをよくわからないまま突っ走ることがあり,子どもにかなりの負担をかけてしまう。部活動以外の姿も見ている教員が顧問をすることで,そこら辺のバランスが取れるのではないか?
  • 外部コーチは「教師」ではなく,部員にとっては「外部の人」という意識が高い。教員と同じように見られないので,指導の効果は薄くなるのではないか?
  • 子どもたちとの関わりの時間が減るから,教員が部活動にも関わるべきだ。

《賛成》

  • 教員は授業が主だから,部活動を外部コーチに任せることで,授業への準備の時間が確保できるはず。
  • その競技のことをわからない教員が顧問になるよりも,よく知っている外部コーチが指導する方が部員にとってもいいはずだ。わからない教員が顧問になった場合,部員はがっかりする。

私は高校教師時代,自分が高校,大学とやっていた競技は超マイナースポーツだったので,そのスポーツの顧問になったことはない。全てやったことがないスポーツ,文化活動の顧問だった。とても辛かった。あるときは,先輩顧問の後ろについているだけだったり,あるときは,プライベートでもその競技をやって,なんとか高校生のレベルまで腕を上げたり。あるときは外部コーチがいたこともあり,全くその競技自体をプレイしたこともなかった。

どれが正解だったのかは,わからない。部活動に時間を取られるということは,学級経営,授業準備の時間が削られるということだ。また,土,日に出勤しなければならず,家族との時間も削られるということだ。若い頃,研修会で「部活動の指導は,その競技の素人だったとしたら,その活動の場に一緒にいて見ているだけでいい。」と話を聞いた。そのようにやったこともあるが,その場にいるだけということが,いかに辛いかはきっと,そうしたことがある人しかわからないだろう。仕事なんだからしょうがないと思うかもしれないが,部活動は本務なのかどうかは微妙なところだ。半日休日出勤をして手当が2,000円以下って,定められた最低賃金にも満たない。これはどう考えるべきなのか?

学生さんたちは,自分の高校までの経験と,教職への理想をもとに発言するので,なるほどと思うことが多かった。そうか,部員はこんなふうに考えていたのかと,ぐっさり心に突き刺さる発言もあったりした。

でも,これらを,「自分が教員になったら」という視点で考えるように仕向ける必要がある。教職への熱意や理想はとても重要だが,現実と乖離している熱意や理想で教員になると,ポッキリ折れてしまう可能性がある。熱意を持たせながらも現実にはどう行動するか?を考えさせる授業にしたいと感じた。