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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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教室『学び合い』フォーラム
第15回(2019年)《海》,《山》は
2019/8/3〜4に福岡県,
2019/11/2〜4に長野県でおこないます。→長野の会は中止になりました。
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2017-04-02学校を最高のチームにする!365日の集団づくり中学1年

[]学校を最高のチームにする!365日の集団づくり中学1年 岡田敏哉 2017 学校を最高のチームにする!365日の集団づくり中学1年 岡田敏哉 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 学校を最高のチームにする!365日の集団づくり中学1年 岡田敏哉 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 学校を最高のチームにする!365日の集団づくり中学1年 岡田敏哉 2017 - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

中学校のスタートとしての1年生,私の次男も今年度から中1だから,こんなクラス経営をしてくれる学級だったらなと思う。以下,印象に残った記述を挙げていく。

「育てたい具体的なこの姿は,「誰とでもチームになれる強い個人」になることです。」(p.24)

 必ず1年後にはクラス替えがあり,その時に1年生のクラスを引きずったままでは,新たな集団に入れなくなります。これは,高校でも同じことです。

「「担任はしっかりした先生だ」という印象をもち帰ってもらうのです。そのためには,話の内容以上に,声のトーン,話すときの表情,言葉と言葉の間などノンバーバルな部分が重要です。」(p.33)

 入学式後,保護者会に臨む前に,鏡の前で練習するそうです。私もかつて,する必要があったなと反省です。

「バースデーライン 7・11ジャンケン ペンの架け橋」(p.37)

 4月に子ども同士の関係を作るゲームが挙げられています。これはすぐに使えそう。大学でもやってみたい。

「ルールを先出ししておくことで,逸脱した行動の修正が簡単になります。」(p.40)

 「してはいけないこと」と「理由・価値」が対応した一覧がp.41に掲載されている。禁止事項にはそれぞれ理由があるということを先に示すことで,生徒たちが守ることを促し,逸脱した場合,指導が簡潔になる。

「限られた時間に限られたメンバーで,自分たちの納得解を作る価値」(p.45)

 教育現場では,リソースは有限だということが忘れがちになのだが,この言葉を頭に置いておかなければ,生徒も教師もいつまでたってもいいものは生まれないと思う。

「いじめの予防 アンケート類の定期的な実施」(p.54)

 いじめに関するアンケートは,いじめが起こってから,または年度末最後に行うというのが当たり前の感覚でいた。しかし,定期的に頻繁に行うことの重要性が書かれている。

「秘密の宿題 secret mission」(p.75)

 これは面白い。生徒のやる気心をくすぐる。夏休み,誰にも気づかれずに誰かの役に立つことをやり続けるというmissionだ。見つからないようにするというスリルと,夏休みの終わりにそれを伝えたときの相手の驚きをうれしそうに報告する生徒の笑顔が浮かぶ。うちの息子に出してみようかな?

「学級に戻らせる」(p.82)

 夏休みが終わって,部活動一辺倒だった生徒を学級集団に「戻らせる」必要性を述べている。その方策が細かく書かれている。

「教科担任に,授業の中に協働場面を設定させる」(p.92)

 クラス経営で「協働」を謳っても,中学や高校では,教科担任制なので生徒の活動の大部分を占める授業で「協働」がなければ,効果は半減です。そこで教科担任にアンケートを取り,その質問項目の1つに「集団学習ならではの学びがあるか」という項目を作ったという実践です。これはうまいなぁと思いました。教科担任に「あなたは集団学習ならではの学びをおこなっていますか?」と質問するとやろうとしない教師は反感を持つだけです。この質問はあくまで生徒が主体です。「子どもたちは協働して学んでいますか?聞かせて下さい。」というスタンスで,実は教科担任にプレッシャーをかけているんです。(たぶん)

「ゴールの姿 課題解決の最高潮「学年フェスタ」」(p.120)

 ここの項から,まるで学園ドラマを読んでいるかのような記述です。クラスでアトラクションの企画,運営をし,他クラスのお客さんを楽しませるという行事です。この活動での生徒の工夫,担任の思いの紆余曲折,生徒の成長が描かれています。「いやー,担任って本当にいいものですね。」と言いたくなります。

入学したての子どもたちをその学校文化になじませ,1年後にはクラスが解散し,次の集団に入ってくという「終わり」がはっきりしている「1年生」という特別な時期をどのように過ごさせるべきか,どのように指導するべきかということが,学習指導要領の文言を織り交ぜながら書かれてあるお勧めの1冊です。

学級を最高のチームにする! 365日の集団づくり 中学1年
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