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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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教室『学び合い』フォーラム
第15回(2019年)《海》,《山》は
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2019/11/2〜4に長野県でおこないます。→長野の会は中止になりました。
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2016-01-09ダイアログ・イン・ザ・ダーク

[]ダイアログ・イン・ザ・ダーク ダイアログ・イン・ザ・ダーク - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - ダイアログ・イン・ザ・ダーク - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 ダイアログ・イン・ザ・ダーク - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

東京玉川大学で第14回臨床教科教育学セミナーが開催されるので、前泊するために9日から東京に行った。前泊しないと受付時間に間に合わないのだ。湯沢始発で6時の新幹線に乗れば間に合うのだが、それも出来ない。同じ新潟県なのにね。

それで午前中に東京について1日フリーなので、前から行ってみたかったダイアログ・イン・ザ・ダークに申し込んだ。

この施設渋谷のビルの地下にあり、完全な暗闇を体験するというものだ。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

視覚障害を持つ方が案内者となり、真っ暗闇に設置されているアトラクションを順に巡っていく。私は一人で参加したのだが、他にペアが3組みあって、合計7人+案内者のロッキーと巡った。

真っ暗闇の中に行ったらきっと不安になるんだろうと思い、知り合いがいない方が楽しめると思って一人で参加した。他のメンバーは私と同じくらいの夫婦、若い恋人同士、途中から合流した女性2人だった。途中から合流したから、顔は見えない。30代前後と推測していた。

真っ暗闇の中を歩いて行って初めはおそるおそる、声の方に歩いて行く。案内人のロッキーからアドバイスされたのは、常に自分の名前を呼ぶことだ。手が誰かに触れたら自分の名前を呼び、相手も自分の名前を呼ぶ。そこで安心が生まれるんだと分かった。

白杖を右手で持って、左手は、手のひらを自分に向けて突き出して辺りを窺う。「こっちです」という声だけを頼りに歩いて行く。初めはトンネルがあり、ここがトンネルの一番上ですよ、潜ってくださいと前にいる人に手を取られて教えられる。そしてそのことを後ろの人に手を取って教えてあげる。

ついさっきまで見ず知らずの人で、関係性は全くなく、もし近くに寄り添って座ったら「え?」と思う関係だったのに、若い女性だろうが、おじさんであろうが、あっという間に手を取り合う仲になり、手で触ることが当たり前の関係になるのがとっても不思議だった。

トンネルを潜り、神社に行き、手水で清め、お参りをし、屋台で飲み物とお菓子を食べ、最後に習字をして終わる。40分くらいの過程だった。

真っ暗闇で動くと、不思議と自分の頭の中に映像が浮かぶ。ああ、こういうように空間があるから、こう動けばいいのだな、と。しかし、それが勘違いだった場合、パニックになりとても恐くなる。

そんな中、案内人のロッキーは、ひょうひょうとあちらこちら動いて我々を助けてくれる。すごいなぁと思うけれど、街に出たら見える人がそういうようにしなければならないんだろうと思う。

屋台で飲み物を買ってベンチで飲んでいた時、小学校高学年か、中学生くらいの子どもたちの団体さんがやって来た。今までは静かな中で動いていたのだが、子どもたちはめちゃめちゃはしゃいでいる。今までベンチに座っていた隣の人と会話ができたのに、子どもたちの声でほとんどロッキーの会話が聞こえなくなる。周りが見えなくなった。

私はメガネをかけていて、冬、バス停でバスの来るのを待っていて、バスに入ったとたんメガネが曇ることがある。ほぼ見えない。そんな間隔をあの屋台で味わった。聞こえなくなるということは我々にとって見えなくなるということだ。とても不安になる。どっちに行っていいか分からなくなる。

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、面白いアトラクションであると同時に、別の自分を体験できるし、白杖を持って街を歩いている人に思いやりをもてるようになるイベント施設だった。

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