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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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教室『学び合い』フォーラム
第15回(2019年)《海》,《山》は
2019/8/3〜4に福岡県,2019/11/2〜4に長野県でおこないます。
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2012-12-24試行錯誤の末に……

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今まで古典の授業は解釈する文を生徒に当て、授業が始まる前に本文と解釈を黒板に書かせて授業を進めていた。

しかしそれでは、授業を進めている時に、生徒は黒板のコピーマシンと化し、熱心にノートにそれを写すのみとなる。ほぼ7割くらいの生徒がそうなる。つまり、予習をしてこず、写すことがその時間の活動となるのだ。

今説明しているところを写すのであれば、少しはいいのだが、全く違うところを写している。これじゃあ頭を働かせることは全くない。説明を聞かずに写しているだけだから、情報の温度差がわからず、テスト前に全ての情報を暗記しようとし、オーバーフローを起こす生徒も多い。

そんな授業に虚しさを覚え、どうせ黒板を写すのであれば、そんなものは初めから紙で配ってしまえばよいと思い、生徒に配布した。そして質問用紙も配布し、「必ず1時間に1人1つ以上は質問用紙を提出すること。」ということにした。

子どもたちはそのプリントを元に理解しようと努め、敬語、助動詞などを調べ、わからないところは私に質問したり、周りと相談したりした。そしてその時間の終わりに質問紙を提出させ、次の時間の初めに質問に一挙に答え、その後またその学習を続けた。

質問はいろんなレベルのものが出てきた。以前に何回も説明した質問にも答えた。「年内はどんな質問が来ても怒らない*1から、何でも書くように。授業中私が答えた質問も書いてもらえればみんなにそれをシェアできるのでそれも書くように。」ということでたくさん出してもらった。

「これは結びの流れですか?」という質問から、「『花山院』って人の名前ですか?*2」というレベルのものだ。

2〜3時間続けてみると、大きく子どもたちの動きが分かれた。周りと相談し、また、熱心に読み進めようという人たちと、もうあきらめている、もしくは適当に分かった気になってさらに深めようとしない人たちだ。

もちろんこれは私が目標設定の甘さに起因するのだが、印象としては、今まで予習をして授業に望んでいた人は今まで以上に取り組み、今まで予習をせずに黒板コピーをしていた人は、相変わらず受身であったということだ。その集団に多少の入れ替えはあったのだけが今回の成果だった。

今年最後の授業の時にアンケートを取った。この授業、今までに比べて勉強したか。今後この形態を続けたいか。というものだ。

結果は勉強は「今までとあまり変わらない」というものがほとんど。今後に関しては「この形態を続ける」が「以前のように」を少々上回ったが、ほとんどが「どちらでもよい」だった。うーん、そんなもんか。どちらでもよいだったら、この形態の方が私としては楽しいんだけど。

次はバージョンをちょっと変え、目標設定を明確にして、質問提出形式は継続して行こうかなと画策中だ。

受身の授業に慣れきってしまった子どもたちの意識を変えるには、かなりの根気と労力が必要なのだが、それを支えてくれるのは、私の意向を支持してくれる子どもが少数ながらいるおかげです。

*1:アルビレックス新潟がJ1残留を決めたため。

*2:子どもたちは人の名前か、地名か、述語か、等という判別が想像以上にできない。