Hatena::Groupmanabiai

Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
研究室ページ katagiri-lab

iPhone版はこちら

niagara@cocoa.ocn.ne.jp

教室『学び合い』フォーラム
第15回(2019年)《海》,《山》は
2019/8/3〜4に福岡県,
2019/11/2〜4に長野県でおこないます。→長野の会は中止になりました。
manabiainu
http://manabiai.jimdo.com

2011-01-07元気になってほしい

[]元気になってほしい 元気になってほしい - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 を含むブックマーク はてなブックマーク - 元気になってほしい - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 元気になってほしい - Pay it Forward , By gones 片桐史裕 のブックマークコメント

人づてにいろいろ聞いて、私より1世代若い頑張っている知り合いの先生が数人休職しているということを年末に聞いた。決して体が弱い人たちじゃなかったのだが、入院後休職しているというのだ。もうちょっとで復職するということなので、それほどひどくはないということで、ちょっとほっとしている。

教師を馬車馬化させているのはなんだろう?きっと私は過労で倒れることはない(最近別のことで、入院するかもという状況だが)ので、休職された方とその先生の違いはなんだろう?と考えてみた。

中には、なーんにもやらず、グータラで、いろんな仕事から逃げて回り、給料泥棒と言われてもしょうがない人もいる。でも、それは「スーパー教師」と言われる人の割合とほぼ同じだと思っているので、いたとしても、それはそれでしょうがないとも思っている。問題はそんなことではない。その人たちのツケが回って馬車馬にならされているということでもないと思う。

「やらないと文句言われるかも」という脅迫観念が学校現場にあるんだろうと思う。「何をやらないと」なのか……。それは部活動の練習だろうし、補習だろうし、小テストだろうし、宿題を出すことだろうし、その宿題の点検だろうし。学校現場は、それをやったからといって、本当に教育に効果があるの?と疑問に思うことがたくさんあるし、それらをやるのが当たり前だという雰囲気がある。

部活動の練習や大会で休みが数ヶ月無いという人もいる。運動部に多いのだが、人間リフレッシュなしで同じ事を続けて、本当に効果があるのか?と言われると、そうでもないような気もするが、練習の休みを作ることが怖い。怖いから土・日でも練習をする。毎日が出勤日で過労で倒れる。1日でも休むと3日分衰えるぞ!なんていう根も葉もない根性論が蔓延しているのが学校現場である。

Jリーグの選手だって、リフレッシュしてオフをとっているじゃないか。しかし、成績が低迷していると「休んでいる前に練習しろ。」という意見が考えの浅いサポーターから出てくる。そんなのサポーターじゃない。

毎日毎時間小テストをおこなって、それを採点して返す。私は昔やっていたが、かなりの重労働だ。もうやめた。

クラス全員分の家庭学習を朝提出してもらって、全部チェックして放課後には返す。本当にそれに効果があるのか疑問に思いながらやらざるを得ない。小テストの採点や、宿題のチェックは勤務時間には終わらないから、家に持ち帰る。家に帰ってもリフレッシュできない。

うちの担任は学級通信を全然出してくれない。隣のクラスや前の担任は出してくれているのにという無神経な投書が新聞の読者欄に掲載される。保護者は学級通信をもらうことで安心するかもしれないが、学級通信を出している先生は立派な先生だという雰囲気が投書した読者と掲載した新聞社にある。

しかし、学級通信を出すには、それを作る時間を作らなければならない。時間を作るということは、別のことをする時間が無くなるということだ。その「別のこと」とは、子どもたちと触れ合う時間かもしれないし、自分の子どもの面倒をみる時間かもしれないし、睡眠時間かもしれないし、テストを採点する時間かもしれない。はっきり言えば、学級通信は出しても出さなくてもいいものだ。学級通信を出すが、子どもの危機管理はしないということじゃ困るだろう。しかし、熱心な先生の象徴が「学級通信を出している先生」とされている。学校現場ではそんな暗黙のプレッシャーに振り回され、あれもしなきゃ、これもしなきゃと馬車馬に仕立てられている。

特に義務教育では、学習内容の全てを定着させなければならないということで、追いまくられている。国語では漢字なんかがよくわかる例だが、はっきり言って、小学校で習う全ての漢字を高校まで覚えている子どもはほんの一握りだ。きっと小学校では、小テストやら、なんやらやって、それに時間を割いて、漢字指導をおこなっているのだろうけれど、小学校で習う漢字が書けない、読めない高校生のいかに多いことか。

小学校で習う漢字を小学生が読めない、書けないことがあったとしても、気にしないでほしい。というか、気にすることはそんなことじゃなくて、読めない、書けないことがあったら、次にどうするかということの方を学ばせてほしい。つまり、情報の集め方を学ばせてほしい。漢字が読めるか、書けるかの結果ばかりこだわっているから、読めなかった場合、書けなかった場合の次がわからない。調べ方がわからない。そのうち調べようともしなくなる。

つまり、私のいいたいことは、完璧な教育、絶対的効果のある教育なんて無いから、そんなに焦らないで、プレッシャーに思わず、気を楽におおらかにやっていこうよということ。自分で「これはやらなきゃ」と思わされていることって、そうでもないことがほとんどだよ。むしろ、本当はやらない方が効果があることがけっこうあるんだよ。教師があれこれ手を加えすぎることによって、子どもたちは自分でやらなくなることもあるんだよ。

これからの教師は「何をやれば効果が上がるか」を考えるんじゃなくて、「何をやらないことが効果が上がるか」を考えた方がいいのかな?


折良く、昨日からのツイッターのやりとりで、以下のようなものがあったので、記録しておく。

池田修さんの発言

「子どももいない新卒の女の先生に仕事が勤まるの?」と保護者に責められる一年目の女の先生を守るために、職員室ではどうするのだろうか。みなさんなら、なんて声をかけるのだろうか。

への反応をまとめたものだ。

http://togetter.com/li/86714

私だったらその同僚に

こんど言われたら『あら、子どもがいない新卒の女の先生の方がいいって言ってくれる保護者の方もいらっしゃるんですよ。』と返してみなよ。

と言うかな?

maya-1maya-12011/01/07 16:09過去の自分を振り返ったとき、反省しきりです。

ybhdv7ybhdv72011/01/07 22:03今年もよろしくお願いします!

興味深く読ませていただきました。
この現実をどう打開するか…?
余裕をもっともっとほしいですね♪♪

MizuochiMizuochi2011/01/08 00:06なんでこんな風に苦しめ合わなくてはならないのでしょうね。
悲しくて仕方ありません。
明日お会いするのを楽しみにしています。

HirarinHirarin2011/01/09 00:53う~ん。いろいろな声があるんですね。
昨日はお会いできて嬉しかったです。新年もよろしくお願いいたします。