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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を勤めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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2009-02-03目的と目標

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授業中の子どもたちの活動を見ていると、どうやら目的を把握せず、今、目の前の課題、さっきの質問事項のみを意識して、「何のためにこれをやっているのか?」という認識が低いのがわかった。

例えば、「グループで1つの答えに集約して黒板に書く。」という課題を示したとき、黒板に書いたらそれで終わりで、あとは何もせず時間を潰している姿があった。だから目的と目標について語ってみた。

目的と目標がごちゃ混ぜになっている人がいる。目的の「的」は弓道でいう「まと」であり、ゴール地点だ。目標の「標」は「しるべ」と読み、道路標識と同じだ。どこか迷わないように方向を示すものだ。

しかし、目標をやって、それが目的だと勘違いしているんじゃないか?

今の授業の目的は「論説文を読めるようになる。」だ。その今の目標はなんだ?○○さん、なんでしょう?

(○○さんは答えられない。)

じゃあ、1分間時間を与えるから、クラス全員が今の目標をわかるようにして下さい。

(1分経過)じゃあ、○○さん。

「著者の意見と一般的な意見を比較することです。」(実は前の時間に確認済み)

そうですね。その比較をするために今のプリントをやっているわけです。しかしそのプリントを提出すれば終わりではありませんよね。目的は「論説文を読めるようになる。」ですから、読めるようになったらゴールに到達したということです。そのために今のプリントをやっているわけです。

だからただ書けばいいということではないんです。ただ提出すればいいというわけではないんです。逆に、人のを写したとしても、人のを見ることによってこの目標を達成でき、そして目的に向かえるようになればいいんです。


目的と目標の混同、様々なところであります。例えば挨拶。たくさん挨拶をしている人がいますが、挨拶は何のためにするんですか?挨拶をしたらそれで終わりですか?挨拶さえすればいいですか?違いますよね。挨拶は手段ですよね。まだ挨拶ができない人にとってはすることが目標になるかもしれませんが、それは目的にはなりません。「なんのために?」ということが必ずあるんです。それがわからなければ挨拶をしても意味がありません。手段が目的になっちゃうということです。

今の課題は目標です。目的ではありません。常に「なんのために?」という目的を意識して取り組んで下さい。目標を達成するためには手段は問いません。今日の時間の終わりにこの課題は提出です。

最初の5分でこのことを語った。観察していると、いつもはすぐに集中力が切れてしまって、周りを巻き込んで目標から逸脱する子どもも、ある程度まで目的に向かっていた。うーん、語りの効果は絶大だったなぁ。

MizuochiMizuochi2009/02/03 14:04いい話ですね!
高校にもこういう学びがあることを知るとほっとします。
一昨年のフォーラム中村文昭さんのお話を思い出しました。

ikutosuikutosu2009/02/04 07:39国語の教師らしいなあとしみじみと感じ入っております。
こういう語り、できるようになりたいなあ。

shinji-akasakashinji-akasaka2009/02/04 09:29「的」と「標」。この違いってけっこう意識されていないようですね。私もあるセミナーで先生方に聞いたら、あまり区別していない方も大勢いました。先生のクラスの子どもたちはよいことを学びましたね。katagiriさんのブログは、教室の空気まで伝わってきます。

F-KatagiriF-Katagiri2009/02/04 09:36水落さんコメントありがとうございます。
中村さんの「我々の仕事はお客様を喜ばすことだ。」ということですよね。「教師の仕事は子どもたちの能力を伸ばすこと」でしょうか?

筑田さんコメントありがとうございます。
最初5分の語り(というか、目的と目標の確認)をどうしようか?と考えるようになりました。毎回確認すれば子どもたちもぶれないのかな?なんて思います。とりあえず今は。

赤坂さんコメントありがとうございます。
私もこの語りをする上で初めてちゃんと調べて確認して学びました。子どもに語ることで自分に身につくようになると思います。中村文昭さんの「いい話は人に喋って自分のものにする」ということを実践しています。