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Pay it Forward , By gones 片桐史裕 このページをアンテナに追加 RSSフィード

上越教育大学教職大学院准教授片桐史裕です。
2016年3月まで27年間新潟県の高校国語教師を務めていました。
映画のことや,教職のことについて書いています。
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2008-06-17子どもを信じるということ

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昨日の記事に続き、私のことをふりかえろうと思う。

十数年以上前、ある学校に転勤して、授業は全くうまくいかず、子どもたちは学ばず、なんだかどーしよーもないやるせなさを感じていた。そんな時に出会ったのは「朝の読書」だった。今となってはどうして出会ったかは忘れてしまった。本でも読んだのか?テレビで紹介されていたのか?

しかし、「これだ!」と思って、年度途中の夏休み明けから始めようと思った。そのためにブックオフに行って各クラスに本を用意して、各担任に「本を置かせてもらってもよいか?」という了承を得て、開始した。

もちろん、初めは読まない子どももたくさんいる。しかし読む子どもも思った以上にいる。クラスにおいてあった本が捨てられていたり、焼かれたり、いろいろあったが、長い目で見ようと思って、「我慢」していた。

あるとき、めちゃめちゃ暑い日があった。想像を絶するほど暑いのだ。こんなんで授業をやっていてもしょうがないと思って、「どう?1時間中本を読む時間にしては?でも、寝るようなことがあったらすぐに中止するよ。」と提案した。

私も読んでいたが、ふと気づいて周りを見渡すと、普通に授業をやっていたら必ず寝るような子どもも熱心に読んでいる。すごいじゃん、本、すごいじゃん、子どもたち!なんて思った。子どもたちは学びたがっているんだと気づきだした日だった。

翌年も翌年も続けた。これがなければ私の授業は成り立たないと思ってきた。年度当初は読まなかったり読んだりと必ず温度差がある。読まない子には「どうしたの?」と声かけをしていった。マンガを読んでいるような子を見つけられるようにもなってきた。ある時、机に頭を突っ伏していた子がいたので、「寝ているなぁ」と思い、起こそうと寄っていったら、額を机に付け、本を持った手を床近くまで伸ばして読んでいた。愕然とした。こんな姿で読む子もいるのか。

さらに思った。「この子は本は読まないもんだ」という先入観があったからこそ「寝ているなぁ」と思ったわけで、子どもを本当に信じ切ってはいなかったのだ。

年度の終わりには「読書について」を書いてもらった。その中で「読んでいるときは自分が主役」という記載があった。子どもたちにとって、学習する上で、自分が主役だと感じることが必要なんだ。とわかった。そしていつかはそう感じさせられるようにしなければと思った。

そしてスタンスがちょっと変わった。「今」読ませるよりも、「この1年間のうち、年度の終わりまでに自分から読むようになればよい。」、「必ず読むようになる。」と信じられるようになってきた。

これが子どもたちの力を信じられるようになったきっかけです。

tsmumutsmumu2008/06/19 23:12狭い例かもしれませんが、型にはまってはいけないということなんですよね。たとえば、床に座っては学べない、という型をもっていると、そうしている子達が気になってしまうように。

F-KatagiriF-Katagiri2008/06/20 02:22そうそう、以前どなたかのブログで、机、椅子がない時に床に寝そべる姿で学んでいることについて賛否両論ありました。しつけが必要だとか、自由に学んでいる姿だからいい、とか。

しかし、どうして床に寝そべっているのかを観察してみると、単にだらけている姿なのではなく、机、椅子がない状態で、お互いの距離を近くするために、床に寝そべって顔を近づけているということに気づいた方がいらっしゃいました。

つまり、そういうことなんだと思います。どうしてそうなのか?ということを真剣に観察すれば、子どもたちの行動は理由がちゃんとあるということをわれわれ教師はきちんと把握しなければならないんだと思います。